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#008 叡山電鉄 鞍馬線 鞍馬駅 2番のりば

今回の車止めは京都市東部の私鉄、叡山電鉄は鞍馬駅からご紹介。

叡山電鉄は乗車体験や観光利用を強く意識した車両である900系電車 “きらら” の運行で広く知られているが、同車が運転されている鞍馬線はその前身である鞍馬電気鉄道の時代から、現在の叡山本線にとっては支線とでも呼ぶべき存在でありながらも一貫して直通運転を行っており、叡山本線系統よりも列車本数が多い時間帯も存在する一風変わった路線である。

鞍馬駅 2番のりばに設けられた車止めは、旧国鉄路線においても時折見掛けることのある、細身でどこかこぢんまりとした制走堤を備えたもの。”緩衝地帯” に茂った青々しい雑草が、無機質なコンクリートのイメージをまるで中和しているかのようだ。

コンクリートの意匠や風合いから相応の年月が経過しているものと思われるが、今ではその過去を探ることは難しい。駅開業当時からのものとするならば、約90年前ということになろうか。
願わくは、その与えられた役割を果たすことなく100年の節目を迎えて欲しいものだ。