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#013 大村線 ハウステンボス駅 1番のりば

13ヶ所目は長崎県より、ハウステンボス駅の車止めをご紹介。

至近の「ハウステンボス」への最寄り駅として大村線内随一の乗降客数を誇るであろう当駅だが、入出場に昇降を伴う橋上駅舎構造としながらも駅開設当初はエレベーターの設置がなく、開業20年後の2012年になって漸くエレベーターが追設されたという過去を持つ。

同駅構内へ先述のエレベーターを設けるにあたり、島式ホーム1面2線を備えるうちの山側の1番のりばへなんと線路敷地、それも軌道敷の一部を潰してエレベーターを設置。それに伴い1番乗りばのみ終端線という線路配置となり、エレベーター部分へ向かっての逸走・衝突を防ぐべく設置さられたという、今回紹介する車止めはそのような一風変わった誕生の経緯を持っている。

当地は早岐瀬戸の文字通り “瀬戸際” で、反対側は国道を挟んですぐに小高い山となっており、「ハウステンボス」との位置関係や両隣の駅間距離をみるに、「ハウステンボス」へのアクセス利便性や用地取得を含む設置コスト、既存配線の利活用など諸条件・制約によって、このような狭隘地に駅位置が決定されたされたのではないかと推測される。

車止めはやぐら組の第4種+薄手の制走堤 (…というよりはコンクリート壁)+JR九州名物のでか終端標識という構成だ。 

瀬戸が迫り狭い面積でゴチャッとした駅設備に、シンプルながらもどこかクセのある配線と不自然に空いた軌道跡地。
ただのランドマーク最寄り駅かと思いきや、シーナリーファンゴコロ (?) をくすぐる様々な要素を備えた駅だ。